ハイパーメディアクリエイターとして多方面で活躍する高城剛の魅力とは

ハイブリッドスタイルという生き方

彼が幅広く仕事を手がけているのは、これからの時代を生き抜くために欠かせないスタイルであると、著書や講演の中で、繰り返し述べていることからもわかる。筆者が知る限り、2006年「ヤバイぜっ!デジタル日本」を執筆して以来、彼は「ハイブリッド」という言葉を使って、以下のように述べている。

これからの日本のスタイルを一言で言うと、僕は「ハイブリッド」だと思う。<中略>職業をふたつ以上持ち、できることならふたつ以上の場所で暮らす2地点居住。インターネットの基本もリスクマネージメントも、分散が基本にある。分散しているのに、あわせると力が倍増するようなこと。ハイブリットなライフスタイルとは、そんなことである。

出典:ヤバイぜっ!デジタル日本

この本のあとがきでは「東京一辺倒の生活をやめようと考えている」とも述べており、その後、実際にこれを体現し続けているのが、彼自身なのだ。

「アイデアは移動距離に比例する」という考え方

これも彼が、ずっと言い続けている言葉の一つである。悩んだら、外に出てみる。その距離が遠ければ遠いほど、今まで体験したことないことが得られ、いいアイデアが出ることが多い、と。彼がフットワークを軽くし、世界を駆け回る理由の一つである。

事実、彼は2008年にイギリスのロンドン、2009年にスペインのバルセロナ、2010年にオーストラリアのバイロンベイと拠点を移すなど(活動範囲を移した拠点にとどまることなく)活動をしている。

「モノものを持たない」ライフスタイル

彼は2001年9月11日の米国で起きた同時多発テロをきっかけに大きく価値観が変わったという。この頃から、20世紀的に所有する生活から脱却をはかっていく。

大量に買い占めたレアもののスニーカーが山積みになり、洋服もシーズンで100万単位で新作を購入していた。 いつも保管スペースの確保に追われていた。書籍やディスクメディアのほとんどはデーター化し、スニーカーや洋服はなどは、友人にあげたり捨てたりしてはほとんんどを処分した。すべての準備が完了するまでに6年の年月がかかってしまったが、広大なスペースに山積みされていた僕の財産は、最終的にはスーツケース4つの中に集約されることになった。

出典:モノを捨てよ世界へ出よう

そして、2008年より、拠点を欧州に移し、旅行と仕事に境を作ることなく、これまで以上に遊牧民のような生活を送ている。
どのように荷物を減らし、どうサバイバルしていくかは、彼の著書「サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)」「LIFE PACKING 未来を生きるためのモノと知恵」等でも語られている。

独自の視点で、これからの未来と個人の在りかたを考え、実践し続ける高城剛

2011年には、近未来を読み解く総合研究所「高城未来研究所」を設立し、「フューチャーリポート」としてメールマガジンを発行。

近年、経済、自然災害、エネルギー、水と食料と、あらゆる危機が続き、未来を予測するのが困難な時代に私たちは生きています。そこで、想定外の想定をし、あたらしい道を見いだしたい個人と企業のために、あらゆる角度からの未来予測と市場予測、そして現実的な可能性の追求を本研究所で行って参ります。

自分自身の目で見てきた世界をふまえ、独自のネットワークを駆使し、今後、日本と世界はどのように変化していくのかを推察し、僕が知る限りのこの時代を生きる術を、一刻も早くご一緒に考えたいと思っております。

出典:http://takashiro.com/future/

2013年には「TABIPPO2013 ~ガイドブックの向こう側~」での講演や、全国縦断トークライブ「二十一世紀の生き方」を開催するなど、勢力的に「未来の可能性」や「これからの生き方」に言及しており、活躍の場を広がるばかりである。

彼が面白いと思うのは、口だけの評論家ではなく、口にしたことを実践し続け、それを発信している点だ。
彼の著書も面白いが、彼のメールマガジンは、リアルタイムで彼が感じたことを共有できる点で、さらに魅力的だ。めまぐるしく、移り変わる世の中の動きを冷静に捉えながら、世界中を飛び回って、彼が見たもの、感じたもの、考えていることを伝えてくれる。

これからも高城剛氏の動向には目が離せない。

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