転職で年収が倍以上。東京と地方で暮らす経済面・チャンスの違い。- 人生の履歴書 Vol.1

人の人生を知り、自身の人生の視野を広げて行く企画「人生の履歴書」。地方で自由に働くというような働き方が増えてきている昨今、初回である今回は転職によって暮らしを改善したA氏とY氏の転職へのストーリーを。「地方で働いて暮らしているけど、年収や人生に満足がいかない」という方にお送りしたい。

舞台は、東証一部に上場しているIT企業

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A氏は東証一部に上場しているIT企業に勤めて3年が経過し、社会人は5年目。それなりに満足した職場環境で働く機会を得て働いている。東証一部上場企業でも年収にはばらつきがある。

所属している企業の社員であれば、大抵の人が20代で一般的な30代前半のサラリーマン程度の年収は貰っている。ホームページやスマートフォンのアプリ・サイトのサイトを受託制作するウェブ制作会社などのベンチャーは都内でも手取り18万円程度の会社も数多くある中で、上場企業に転職するだけで2,3倍に年収がなるという事例も少なくない。

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年末年始にA氏が田舎に帰省し友人達と仕事の話をした。すると、一人の友人Yがそういう生活がしたいという事で、いきなり転職相談会になった時のことだ。

 

友人は、地方にUターンで就職

友人は、地方にUターン就職をした。

友人は年収や仕事に不満があったので、『東京に来て、需要がある仕事であるWebデザイナー・マークアップエンジニア*になってみれば』とA氏が促した。

仕事には面白さは微塵もないが、安定していて、地元の友人が多いという全ての環境を捨てて、田舎から東京に出て来て2年間の専門学校に通って無事Webデザイナー・マークアップエンジニアになることが出来た。

今回は、そのエピソードをこれからWebデザイナーやエンジニアを目指している方の道標に。

*HTMLやCSSといったプログラミング言語を用いてホームページ制作やスマートフォンのアプリ制作をする職業

就職先がなくて、Uターンで田舎で就職

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2015年は、人材の市場環境が良くなり就職内定率も関東地震時前後やリーマンショックの時期と比べると向上している。そこまで就職活動をしていてある程度の企業で困る事がないかもしれない。勿論ひとによるが。

リーマンショック時期には多くの企業が倒産したり、採用人数を絞ったり各社絞る時期になっていた。当時の就職できないかもしれない、という恐怖の感覚が伝わらないかもしれないが、5年前は就職内定率が今程高くなかったので、その時の話だ。

学歴もないコネも資格もなしからの就職活動

友人Yは所謂Fラン大学の出身。偏差値も43と決して人に誇れるレベルではない高校の出身。AO入試を経て、文系で大学に入学した。普通の大学生と同様に居酒屋などのアルバイトやそれなりにサークルなど楽しいキャンパスライフを4年間過ごした。いや、のんびりと過ごしてしまったといったほうが良いかもしれない。

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出典:ペイレスイメージズ

就職活動が始まって、自分の誇れる武器がない事に気付く。資格も特にない。そんな人材では大企業に勤めることが出来ないのは自明だった。それでもまだ論理的思考力が高く、話せる、コミュニケーション力が高ければ、営業よりの人材としてある程度良い企業に入れる可能性もあるが、友人は決してその能力も高い方ではなかったのだ。

そして、友人Yは東京で熾烈な競争が繰り広げられる過酷な就職活動に疲れて、東京に別れを告げ、地元での就職活動をして就職を決めた。こういう田舎出身の方も多いのではないだろうか。

田舎で農家まわりの仕事

就職先は親のつてを使って、農家を回って農家から野菜を仕入れさせるという仕事。26歳で年収は360万程度。やりがいを聞いてみると当然ながら、農業にも興味があったわけではないために一切ないという。農業にやりがいを持って職業としている方には申し訳ないが、東京でそれなりに満足できる大学生活を送った後に田舎で、アナログで泥臭い仕事をやるのは少々ハードルが高いのである。

ましてや、農家だと60歳をゆうに超えているようなおじいさん、おばあさんとコミュニケーションを取らなくてはならず、インターネット業界で楽しそうに仕事をしているA氏との比較をして嫉妬した部分があったようだ。

また、田舎で就職する人の中ではそういう人は少なくない。親のつてで地元に戻って就職する。やりがいや夢、目標なんて二の次、三の次。寧ろそんなものは、都会での就職戦線に敗れて田舎で就職する上では皆無に等しいのである。また、生活していく環境については、田舎は色々な生活費が安い為に、給料が低くても住む事は可能なので一度田舎に戻ってしまうとそこでの「幸せ」な環境にとどまる事になる。それが幸か不幸かは自分次第であるが。

田舎に慣れてしまうと古くからの友人も沢山いるので抜け出さない。その生活が良い、幸せだという価値観の人もいるので自分の価値観を押し付けることなく、A氏はそっとしておこうと考えていた。

仕事の愚痴、生活のハリのなさ。年収の低さ

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田舎に戻れば沢山の友人や家族もいるし、それなりの給料で仕事も拘らなければ・生きて行くだけの給料がもらえるので良いのであればそれなりに職もある。最低限の生を全うすることができる。

毎日平日は9時から17時まで働いて、その後は残業なしで仕事を終えて、その足で自分の趣味に興じたり、友人達や同僚と田舎の安い居酒屋に毎日行くという生活もある。

 

東京で働く事への羨望

そういう中で、友人Yは、東京で働いていてそれなりのIT企業に転職して自分のやりたい事をある程度かなえていて、楽しそうにしているA氏に嫉妬したかのように『〇〇は良いよなぁ年収も良いし、上場企業でかつ良い会社に転職して働くことが出来て』などと話をしてくる、人の苦労も知らずに…。と心の中ではずっと考えていた。

 

そんな友人とは高校時代からの付き合いで、高校時代のクラスも一緒になった事があるのでよく遊んでいた。

年末年始に、A氏が東京から田舎に帰郷した際には毎回のお酒をともにする。ある日、仕事・年収・仕事内容などに不満があるという事でずっと不満話ばかりをしていた。これに関しては、企業に勤めている人であれば誰もが不満の一つや二つくらいは漏らすだろう。

しかし、友人であり、不満を聞いていると居ても立っても居られなくなって来た。
友人は、田舎での仕事や友人との関係に不満を持っているようだった。
そこでA氏は、『東京来てWebデザイナーかマークアップエンジニアになったら?』と話しをした。当然彼はそういう職種がある事が分からないので、説明した。簡単にいうと『Webサイト・ホームページを創る人』。

 

『チラシや書籍、本などもどういう配置で読んだら、ユーザーが読み易いか考えて配置、配色されているでしょ?』そういうものを一から考えて創る人の事を『Webデザイナーやマークアップエンジニアと呼ぶんだよ』というふうに教えてあげると、友人は面白そうと言って、帰ったら調べてみると言って、その日の飲み会は終了した。

Webデザイナー・マークアップエンジニアへの転職活動

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年末年始から1ヶ月が経過したある日に、田舎の友人から『専門学校に通おうと思うんだけどどこが良い?』とLINEが入った。そこでA氏の母校であるデジタルハリウッドというWeb系の技術を中心として様々な技術・クリエイティブなお仕事の就職のために教えてくれる学校があるのだが、そこを紹介した。

数日が経過し、友人は『そこの専門学校は自分の予算を合わないから違うところにしたけど、専門学校の見学の予約をした』とLINEが入った。A氏はまさか彼がそのスピードで行動に起こすと思っていなかったので、良かったねとだけ返信してそのやり取りが終わった。

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そこから2週間程度して、友人が東京にやってきて専門学校の見学を終えたあと少し電話をしてどうだったと聞いたら悩んでいる様子だった。A氏は、『人生を変えたいなら行った方が良い』とどこかの宗教家のような言葉を放ってしまったのだが、今となっては彼に会う度に感謝されている。

 

彼は、1週間後に地元での仕事、親元、友人を離れて東京に出てくる事に決めたのだ。全てを捨てるという表現は正しくないかもしれないが、田舎でのんびり仕事や仲の良い友人が沢山居る中で、全てを捨てて、自分の夢や今後の人生の為に新しい挑戦をしようというこの選択をした。無事東京で住む場所やバイト先も決めて、夜間でWebデザイナー・マークアップエンジニアの専門学校に通うことになった。

 

彼は既に社会人になってしまっていたので、バイトしながら夜間で学校に通うなんてことはプライドが高い人なら出来ない事であると思う。色々失う事も多いだろう。未来の人生を考えてしっかり行動に移して、未来を変えていけるチャンスを自ら作り出したという点でその覚悟や勇気に拍手を送りたい。

専門学校での課題とWebデザイナー・エンジニアの就職・転職でやるべきこと

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A氏も専門学校に通っていたのだが、クリエイティブな専門学校に通えば絶対にその職種で就職できるとは限らないという事を知っていた。半年間で80万近くするコースで、A氏のクラスでは20人程の生徒がいたのだが、4人くらいは途中から来なくなり、15人中5人程がWebデザイナーで就職・転職出来た。人によっては、少ない…と思う人もいると思うが現実がそんなものだ。それはある意味専門学校での満足度につながるので、専門学校側の課題ではあるのだが。

 

更に、専門学校に通ったからと言って、美術大学を卒業している元々デザインに関する勉強している時間が長い人材より、明らかに劣っているのである。A氏の場合はそこからいかに就職・転職マーケットで企業を受ける時に自分のライバルになるか、自分はその人たちを出し抜いて自分が採用されるようにするかだけを考えていた。

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専門学校に通って、最後の2ヶ月くらいはそういう会社に入るための事をずっと考えていて、スキルに余り手を回せていなかったように思う。東京に出て来て、新しく専門学校に入った友人にも予めその旨は伝えておいた。自分が思う程、その期間内で制作スキルはそこまで上達しない。

転職・面接の際に大事なのは論理的思考力と説明する力

勿論自分のスキルや努力次第だけれども、そこまで才能がないと思うのであれば専門学校に通う必要がある。専門学校はある意味、通行切符であって、やっと『クリエイティブな職であなたはこの企業を受けられますよ』というものである。だから就職や転職のために制作物の要点や思考をまとめて、論理的に話す事ができるという事が何よりもまず大事であることを伝えておいた。

すると友人は意外だなという反応をしていたが、A氏はまさにそのような経験があった。A氏が企業を受けた時に美大卒の人と一緒に面接を受けたことがあった。その人は女性だったのだが、自分の創ったものに全く説明が出来ていなかった。自分の創ったものに説明が出来ないとなると、デザイナーやマークアップエンジニアという職種で就職した時に取引先に説明する事が出来ない。

逆にA氏の制作物は彼女のそれと比べると見劣りするものの、A氏はすらすら説明することが出来た。何故ならA氏は、その説明にこそ意味があると分かっていたからだ。最初から、相手がなにを求めているか、何を聞きたいかを考えていないと相手に違う物を返すことになる。

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それは普段のコミュニケーションにおいても致命的ではないだろうか。相手の求めているものとは違う事はストレスに成る。この人はコミュニケーションが取れない人だなという認識になるからだ。A氏は、至極当たり前の事をしただけなのだが、それは制作物に対する考え方も同じであり、そこが全ての肝であった。

無事、Webデザイナー・マークアップエンジニアに転職して彼は今

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東京に来た彼は今Webデザイナーで無事転職することが出来た。そして、転職した会社で1年が経過しようとしている。働いてみた感想はきついようだが、東京とてIT業界でも一部はかなり給料が安い会社がある。手取りにして18万という会社も少なくないのだ。しかし、A氏もそういう状況を乗り越えて、1年半程度で給与を2倍以上にする事が出来た。

 

それは、1社目のベンチャー企業に勤めて多くの職種に携わり、様々な経験ができた事が要因である。なので、友人にもベンチャー企業で自分のやりたい職種をやりつつも、他の職種も同時に経験して必死に働いた方が良いと伝えていた。彼はだからきついという話しをしていたが、人間そういう『苦しい・本当に辛い』という経験がないと中々変わる事が出来ないとA氏は考えている。

 

ベンチャー企業で働いていたときは、良く*デスマという言葉あるように帰る事ができないということも少なくなかった。週3回は徹夜して、他の日は24時に帰宅する。しかも24時に帰宅しようとすると同僚から『今日は早いですね』と言われる事も少なくなく、出来ない自分を攻めて本当に辛かった。かなり過酷な環境であった。

 

それでも取引先や納期があるので絶対にリリースしなければいけないとなると、必死に勉強して、アウトプットに繋げるように努力したのだった。そういう経験を経てないと人は大きく成長する事は出来ないと思う。ただ生活を変えたい、給与を増やしたいと思っている人は多いが、実際にこうどうに移せる人は少ない。

 

友人はその中で行動に起こして、今は成長段階にいる。しかし、彼は確実に以前の生活よりハリのある生活を送り、東京での生活にも慣れて楽しんでいる。友人から電話があって、それなりに充実しているが、まだまだ足りないという話しになった。

 

2年前農業をしていて愚痴ばっかりで夢がない生活・今後が見えない人生であった彼が、少しずつ前向きに、そして確実に人生を変えて行っているのを目にして、自分ももっと頑張らないとと思わされる。

 

最後に『〇〇の何時も真似をしてしまう』と恥ずかしそうにいう友人は、少しはにかんだ笑顔から仕事への充実感と未来への自信を感じる事ができた。友人を『東京でWebデザイナー・マークアップエンジニアに転職するという人生』に誘って良かったと思うのであった。


彼の人生は新しく生まれ変わり始まったばかりだ。
A氏は学歴もコネもスキルも元々なかったのに、転職して上場企業のエンジニアとして給料が2.5倍になった。

彼にもそういう人生を歩んでほしいと同時により多くの人に、『これでいいんだ』と諦めるのではなくて、『こうやっていくんだ』と強く生きて、満足の行く生活を送ってもらえると楽しいのではないかと思う。

 

*デスマーチの略:
どこまで仕事をしても終わりがないこと。

下記のリンクに未経験でも就職できるWebデザイナー・マークアップエンジニアの職種の求人案件が掲載されているサイトを比較しています。就職・転職を考える方はこちらを参考にしてみては。

【ビジネス】人の働き方の変化が転職サイトの変化を生む。エージェント、転職経験者に聞く各転職サイト比較 https://coolhomme.jp/business/15160/

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自分の生活の選択肢も変わってきますよね?

いまのままでいい人なんで誰もいないと思います。
仕事ができて、給料が高いに越したことはありません。

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