【音楽】Blurが12年ぶりのニューアルバムを発表。現在も音楽シーンの先頭でアーティストに影響を与えるBlurに迫る

〜ブリットポップムーブメントの終焉〜

1997年デーモン・アルバーンによる「ブリットポップは死んだ」という言葉はあまりにも有名であるが、そんな中リリースされたのが5thアルバム「Blur」。このアルバムでは、イギリス、ロンドンを全面的に打ち出すことをやめ、アメリカのオルタナティブ・ロックに傾倒したアルバムとなっている。これは、アメリカのオルタナティブ・ロックを好むグレアム・コクソンが影響が色濃く出ているアルバムでもある。商業的自殺とまで言われるほど音楽性を一変させたアルバムであったが、世界的にヒットし、長らく鬼門であったアメリカでも商業的にヒットした。
ブリットポップバンドの一つでしかなかったBlurが音楽性でも認められた歴史的名盤。

Song 2
1997年リリースされた5thアルバム「Blur」収録。
ブリットポップに別れをつげた曲である。
世界的にヒットした1曲。
1発で「song 2」とわかるドラムから始まり、ライブでは「woohoo!」とシンガロングが起こる。
最近では日本のGyaoのCMにも使われた。

[PV]

[ライブ]

Beetlebum
1997年リリースされた5thアルバム「Blur」収録。
ブリットポップムーブメントへの疲労感からか、ドラッグ中毒について歌った1曲ではあるが、メロディーがとても美しく、デーモン・アルバーンのファルセットも印象的である。

Death of a Party
今までのBlurにはなかったとてもダークな曲調で、イントロの重めでサイケデリックなグレアムのギターがとてもカッコいい。

再結成前、Blur4人体制での最後のアルバムが1999年リリースの6thアルバム「13」。
ブリットポップなんて言葉は見る影も無いアルバムに仕上がっている。
デーモンはこの頃、Gorillazを本格始動させたり、グレアムもソロ・アルバムを作り、アレックスやデイヴも他バンドに参加したり曲を提供するようになった。

Coffee & TV
1999年リリースの6thアルバム「13」収録。
グレアムがボーカル・作詞を担当した。デーモンはコーラスで参加している。
ついつい「Coffee & TV」と口ずさみたくなる1曲だ。

Tender
1999年リリースの6thアルバム「13」収録。
一度聞くとサビの”Oh My Baby”のフレーズというフレーズが頭から離れない。ライブでは演奏終了後も”Oh My Baby”の大合唱が鳴り止まない。

No Distance Left to Run
1999年リリースの6thアルバム「13」収録。
グレアムの哀愁ただようギターから始まるのが印象的で、泣きそうになってしまう珠玉のバラード。
2009年公開のBlurの再結成に迫ったドキュメンタリー映画「No Distance Left to Run」のタイトルともなった1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=Pfijh6cOcjk

〜Blurの終焉、そして再結成〜

2001年ごろからレコーディングに入ったBlurだが、デーモンがノーマン・クック(Fatboy Slim)をプロデューサーに起用したことを発端に、音楽性からデーモンとグレアムが対立し、グレアムが正式にBlurから脱退。
そんな中2003年5月に7thアルバム「Think Tank」を発表。このアルバムはモロッコでレコーディングを行っており、アフリカ音楽の影響をうけた実験的な作品になっている。
Blurの最高傑作とも言われる1枚である。

Out of Time
2003年リリースの7thアルバム「Think Tank」収録。
この曲のためにこのアルバムはできたと言っても過言ではない名曲である。何をとっても最強としか言いようがない。
再結成後にグレアムがこの曲をやった時には泣いたファンもおおいのではないだろうか。

Sweet Song
2003年リリースの7thアルバム「Think Tank」収録。
レコードから流れたようなピアノのイントロがとても気持ちいい、Blur史上最強のバラード。
デーモンの歌声もとてもやさしく、カーテンから日がこぼれた日曜の朝にコーヒーを飲みながら聞きたい1曲だ。

この後2003年頃のライブでの活動をさいごに活動停止状態に入る。
メンバーはこの間それぞれの活動を行い、デーモンはGorillazやソロ、グレアムはソロ、アレックスは実業家、デイブは政治活動などを行っていた。

しかし、徐々にデーモンとグレアムの仲も和解していき、2008年再結成が発表され、2009年にロンドンのハイドパークで2Daysのライブも発表され、またこの年のグラストンベリー・フェスティバルのヘッドライナーも務めた。

Fool’s Day
2010年にリリースされたBlurのシングル。
2009年にバンドに復帰してから初のシングル曲でBlurとしては7年ぶり、グレアム参加のシングルとしては10年ぶりだった。
https://www.youtube.com/watch?v=V8ixnqRyfzU

その後も2012年にはロンドンオリンピックの閉会記念ライブを行ったり、世界ツアーに出るなど精力的に活動した。

Under the Westway
2012年にリリースされたBlurのシングルで「The Puritan」とのダブルA面。
2012年のロンドンオリンピック閉会記念ライブ用の新曲として発表された。
これぞBlurと思わせる珠玉のバラードだ。

2014年1月には日本武道館、Zepp DyberCityでライブを行い、2003年のサマーソニック以来の来日も果たした。
しかし、この日本でのライブを最後にBlurとしての活動はしばらくないことをインタビューなどで応えていた。

そんな中今回突如発表されたニューアルバムの発表は音楽ファンにとってはとても嬉しいニュースだったのではないだろうか。
ニューアルバムが聞けるを楽しみに待とう!
(フジロックの最後のひと枠がBlurにならないだろうかと淡い期待を抱きながら)

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