「ジョゼ」にはいつも驚かされている。昨年リリースをした「honeymoon」を初めて聴いたときもそうだ。今まで聴いていたファンが驚くような骨太な楽曲の連続。このバンドの進化の根源にあるものは一体何なのか。5月に結成7周年を迎えるジョゼのフロントマンであるVo,Gの羽深創太にそのルーツを聴いた。
羽深創太 from ジョゼ ‘s Select
BUMP OF CHIKCKEN
BUMP OF CHICKENを初めて聴いたのは小学校6年生のとき。
流れていたのは1stアルバムの「FLAME VEIN」に収録されている「ガラスのブルース」という曲。
姉がラジオで聴いて泣いていたのが印象的でした。今考えても、姉の影響はこのあと随所に受けていた気がします。
それからすぐに「FLAME VEIN」「LIVING DEAD」に手を伸ばしました。
初めて聴いたとき『ガチャガチャしているな』という印象をもったんだけど、そこからは確かに「唄」が聴こえてきて。
音楽を聴いているのに本を読んでいるような気持ちになったんです。
中でも特に、「ガラスのブルース」には本当に衝撃を受けました。
歌詞の中に時間軸があって、物語があって。歌詞カード自体も特徴的で。
自分に訴えかけるように、唄の中から悲しい気持ちがダイレクトに伝わるような曲の数々…。
自分の中で『聴き逃さないように必死になる音楽』に初めて出会ったって感じでした。
初めてライブハウスに足を運んだのも、下北沢club 251でやっていたバンプのライブでした。
天体観測 / BUMP OF CHIKCKEN
くるり & 奥田民生
最初に聴いたのは「TEAM ROCK」だったんですけど、当時は(良い意味で)本当に気持ちが悪くて…笑”
「リバー」のようなバンドサウンドの楽曲は、スーッと違和感なく聴けたんだけど、ピアノの曲が入っていたりシンセの楽曲があったりと、あまりにも振れ幅が大きくてバラエティに富みすぎていて。
『一体どれが本当のこの人達なのか!?』が分からなさすぎて、気持ち悪かったんです。
自分の中で『好きかもしれない、ハマるかもしれない』と思うバンド / アーティストは、時系列に沿って聴いていくんですけど、その気持ち悪さも含めて、「くるり」という存在がすごく気になり、近くのレンタルCD屋さんに足を運びました。
今考えるとそのお店、びっくりするようなドープなところで、デモ盤とかも置いてあるようなお店で。
家に帰って借りてきたCDの中でも、「さよならストレンジャー」(1st アルバム)を聴いて、『良かったー!ちゃんとバンドだったー!!』と安心したのを覚えています。
リバー / くるり
くるりと同時期(中学生当時)にハマっていたのが奥田民生さん。「奥田民生を聴いてたらシブいからカッコいい。」「よく知ってるね」と思われたくて笑”
今となってはとてもいい環境だとおもているのですが、実家がスペースシャワーTVに加入していて。
ライブ映像がたくさん流れる環境だったので、駆け出し中のバンドのライブだったり、フェスの映像が流れている中で、「あのおっさんカッケーな!」と思って聴いていました。
さすらい / 奥田民生
GRAPEVINE
一番最初に買ったCDが「Here」。すごくキャッチーではないけれども、「大人っぽい格好良さと」いうんですかね?
他のバンドにはない、理屈じゃない格好良さがあって。『ガムシャラになんでもやる』という勢いではなくて、いい意味で力が抜けているような。
GRAPEVINEの歌詞には散文詩が多いんですけど、BUMP OF CHICKENで知った「辻褄が合っていくような、1曲にストーリーがあるような歌詞世界に惹かれていた自分にとってはまた違った面白さがありました。
Voの田中和将さんが以前インタビューで『歌詞とメロディは掛け算としてみている』という視点がすごく面白くて。
僕も、歌詞だけに囚われずに、理屈じゃない「メロディの強さ」や「唄の強さ」を突き詰めて行きたいと思っています。
here / GRAPEVINE
シソンヌ
ここまでは、自分の特に影響を受けた、ルーツになったようなバンドを挙げさせてもらったのですが、実はお笑いがとても好きで笑”
それこそ物心がついた頃、「BUMP OF CHICKEN」と同時期くらいから好きなので、数を上げればキリがないですが。
その中でも最近特に好きなのがこの「シソンヌ」。
世に言うコントって例えば「コンビニ」「タクシー」だったり、シチュエーションがある程度確立されている中でコントをしていくと思うんですけど、その設定がすごい。
絶対的みんなが手を付けてないところ、「その発想はなかった」的なところなんです。
例えば「大学デビュー」というコントがありまして。
普通大学デビューって「今までイケてなかった奴がチャラくなっていく」ことだと思うんですけど、これは真逆。
実際、内容を見ていただいたほうが良いと思うので、説明は詳細にはしませんがおすすめです笑”
大学デビュー / シソンヌ
honeymoonについて
最近は携帯電話に言葉をためて、当てはまるかどうかパズルを組むように作詞をするんですが、今回のhoneymoonに関しては、LIVEでの躍動感を重視したくて、まずはオケを作ってそこに歌詞を載せていきました。
今までのアルバムに関しては、伝えたいことを決めてから歌詞とオケを作っていたので詞先が多かったのですが、最近は時間の使い方が変わっていて。
バンドの可能性をもっと広げていきたくて、3人で作ることをすごく重視していたこともあり、新しいやり方にチャレンジしました。
「どうしたらもっとお客さんを巻き込めるか。」
「お客さんがもっとライブを楽しめるようにするにはどうしたらいいのか。」
「CDとライブのギャップをいかになくすか、いかにジョゼのライブを閉じ込めるか。」
全国的にツアーを回っていく中で、3人の個性をいかに発揮して、「ジョゼ」というバンドのケミストリーを最大限発揮するオケは何なのかを突き詰めていく。
結果的に、外見はクールだけど、中身は静かに燃えているような、よりリアルなジョゼを閉じ込めたアルバムになりました。
サイダーは煌めいて / ジョゼ
流星雨とアンブレラソング / ジョゼ
ジョゼ結成7周年ツアー「7th Gradation」に向けて
今回の7周年ツアー「7th Gradation」は、『リリースではないタイミングでワンマンライブがやりたい』とスタッフにわがままを言ったところからすべてが始まった。
これまであまりやれなかったような曲をまとめてやる機会がほしかったこと。
ジョゼを信じてついて来てくれているファンのみんなに感謝をしたかったこと。
今、こうだと胸を張って「ジョゼ」というバンドだとを改めて名乗りたいこと。
そして僕等をまだ知らない人達に対して、こういう足跡を辿ってきたバンドだと教えたいこと。
いろんな想いがあってこのワンマンツアーをやる。
ここでまたバンドとしてひとつギアを上げる為の手段に過ぎない。
これからもファンのみんなとバンドを進めて行くための決意表明なんだ。
まだまだここから。よろしく。 ジョゼ 羽深創太
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ジョゼとは
2010年大学内サークルにて結成。
2015年1月21日1stFullAlbum「Sekirara」をリリース。1stFullAlbum「SekiraraReleaseTour“ONLY(Y)OURSTOUR2015”の全国ツアーも開催、ファイナルはshibuyaeggmanにて開催。
2016年1月13日、3rdMiniAlbum「YOUNGSER」をリリース。プロデューサーに根岸孝旨氏、マスタリングエンジニアはNYSterlingSound「TedJensen」が担当。
2016年11月、4thMiniAlbum「honeymoon」をリリース。
2017年、結成7周年ワンマンツアー「7th Gradation」の開催を決定!
Gravity Sky / ジョゼ
ハートソルジャー / ジョゼ
Live Schedule
◆ジョゼ東名阪ワンマンツアー「7th Gradation」
・2017.05.13 @ 名古屋 RAD SEVEN
・2017.05.19 @ 東京 下北沢 ERA
・2017.05.27 @ 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
☆特典付き先行チケット受付中(2017.02.20まで)
詳しくはhttp://jozeband.com/info/
◆Other Live
・2017.03.01 @ 仙台 FLYING SON「こらっ太バースデーLIVE ~じゃがりこマスター誕生28周年祭~」
・2017.03.04 @ 東京 「見放題東京2017」
・2017.03.11 @ 広島 「HIROSHIMA MUSIC STADIUM -ハルバン’17-」
・2017.03.12 @ 福岡 TENJIN ONTAQ 2017
Release Information
◆「honeymoon」
・2016.11.09 Release
◆収録楽曲
01. モラトリアム・ラヴ
02. Carnival end
03. サイダーは煌めいて
04. 流星雨とアンブレラソング
05. S・O・S
06. 名もなきBGM
07. バイタルサイン
Official Media
Official Site:http://jozeband.com
Official Twitter:https://twitter.com/joze_official
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