真梨幸子の50万部を超える大ベストセラー「殺人鬼フジコの衝動」をドラマ化した『フジコ』が、全六話でHuluに登場した。狂気の殺人鬼の『フジコ』役を演じるのは映画やドラマからひっぱりだこの人気実力ともに日本を代表する女優主演・尾野真千子。
その他にも、事件の真相を追って行くジャーナリスト役に谷村美月や、他の出演者は丸山智己、リリー・フランキー、浅田美代子と力の入ったHuluオリジナルドラマの1作目となっている。
主題歌には斉藤和義がこのドラマの為に書き下ろした、「シンデレラ」が使われている。
出典:http://blog.hulu.jp/2015/10/08/fujiko/
尾野の代表作になりうるこの渾身の衝撃作は、配信ドラマならではの聖域を侵しかねない映像表現と、新たな可能性を模索するチャレンジ精神で、単なるドラマの枠を越え、至高の映像作品へと押し上げています。
殺人鬼フジコの衝動とは
一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた11歳の少女『藤子』。過去のトラウマに魘される彼女だが、彼女の人生も家族と同様にいつしか狂い始めた。
人生は、薔薇色のお菓子のよう…。またひとり、彼女は人を殺す。
何が少女を伝説の殺人鬼・フジコにしてしまったのか?あとがきに至るまで、精緻に組み立てられた謎のタペストリ。
最後の最後まで謎の多い彼女がなぜ人を殺してしまうのか。
作品概要
「あたしは人生をリセットできる女」――、呟きながら殺害を繰り返していく。なぜ彼女は殺すのか?誰が彼女の家族を殺したのか?愛への渇望か、幸せへの執着か、真実が明かされるとき、最高の後味の悪さと驚愕のラストが、観る者を戦慄させる。
HuluとJ:COMが共同制作で発表された本作品は、監督には、「1リットルの涙」(CX)で日本中を涙で包み、『電車男』などのラブストーリーや『絶対零度-未解決事件特命捜査-』(CX)に代表されるミステリーなど、多彩なジャンルを手掛けてきた村上正典。脚本は『凶悪』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した髙橋泉という豪華なラインナップ。
小説の内容からすると過激すぎて地上波・映画での映像表現に限界があると思われていた中、Huluにて奇跡の映像化。小説のファンからするとその世界観がどうなるかに注目が集まっていたが、恐怖と同様に中学生から大人になり、刑務所でのジャーナリストとのやり取り、殺人をおかしてしまうまでの様々なシチュエーションと猟奇的な行動に至ってしまうまでの細部までの心理的な変化がよく描かれている。
作品総括
作品全体を通すといじめに、殺人、一家惨殺事件、親戚の宗教、そして逮捕など救いようがないほど猟奇的でそして奇妙で後味の悪い映画に思えるが、それぞれの描写が現代の社会の一部分を切り取り、見事に作品に反映されているのではないだろうか。自分の周りで起こってない事件の非現実的なニュースよりも、よりリアルに響いてくるのが本作品。
通常の小説が映画化されるのとは異なり、Huluでは全六話となっているので素晴らしいキャスト陣を揃えて詳細に描かれているところが、小説の再現度を高めている点であり、こちらも満足度が高い。
ぜひ、小説を見た事がないという方もHuluや小説をみてみてはいかが。
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