【インタビュー】カフカが歩む道。可能性を広げたロックバンドの新たな境地

楽曲制作 / コンセプトについて

―――カフカのリリースするアルバムにはいつもコンセプトがありますよね

カネコ「(歌詞を)書くときはバラバラなんですけど、その時は意識をしていなくても”俺、何が言いたいんだろうな”っていうのが歌詞見てわかって、それが毎回のコンセプトになってますね。例えば、『Rebirth』の時は”バンドとして生まれ変わりたい”っていう思いがすごくあって…。歌詞も必然的にそういう風になってたのかな、生まれ変わりたいって自分に言い聞かせるっていうか。だからやっぱり自ずと【再生】だなと」

カネコ「その前とかは、”小さなことの大切さ”みたいなものをみんなに伝えたくて【呼吸】っていう風にしたんですけど。プリプロで構想を練っている時にみんなでテーマが見えてきて、そこから本チャンに入るって感じですね」

■呼吸論

―――歌詞について

カネコ「少し前までは、日常生活を明確に書くよりも、ちょっと皮肉ってっていうか、幻想と照らし合わせた上ではじめて分かるような。だからよく、”何言ってるかわからない”って言われてたんですけど、それにすごい腹が立ってて(笑)想像力なさ過ぎだな、みんなって思って。自分は歌詞を書いている側だからわかるけど、自分以外の人って自分なりの解釈をして手繰り寄せてくれないんだなって、それがすごく悔しくて。もっと伝えたいんだけどっていう思いに反して天邪鬼な部分が出ていたんですよ。でも、それはだんだんと必要ないなと思えるようになって、わりとストレートに歌詞にするようになってきましたね」

カネコ「今は、より伝えたいっていう気持ちで歌詞を書いているんですけど。やっぱりさらけ出すっていうことが必要なのかなって思っていて。いくら気持ちで伝えたいって思っていても、自分に殻があったらそこで止まっちゃうから…自分の中の醜い部分とか恥ずかしい部分とかはちょっとずつオープンにしていきたい」

――周りでみていて変わってきているなと感じる

ヨシミ「今まさに変わっていっているなと感じているところですね。僕は割とストレートにはっきり言っている歌詞が好きなんですけど、それ以上にはっきりとしていて。”大丈夫か!?”と心配になったりすることもあるんですよね」

――今まで以上に変わり始めたキッカケは

ヨシミ「実は『Rebirth』を出した後にみんな燃え尽きて。本当にまっさらで何もなくなって」

カネコ「1回僕が失踪してね(笑)でも、そんなことがあってもちゃんと戻って来られて、気持ちもすごくスッキリしたというか」

ヨシミ「その後のリハ…2ヶ月ぶりとかなのかな。全員エフェクターとかなし!って言って、4人で久しぶりに演ったらすごく楽しくて」

カネコ「やっぱりこう”生まれ変わろうとすること”…『Rebirth』を創るということが自分の中ではすごい力がいることだったんだなと。一気にこういろんなことがあって爆発して。そこから逃げちゃったんですけど、戻ってきた時に凄くシンプルな頭になって。それが今回の楽曲の歌詞とかにもすごく反映されています」

■彼女は海で

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