【インタビュー】なくすを、なくす。を実現する落し物ドットコム代表取締役 増木大己

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2014年Apple社から「Apple Watch」、Google社がスマートウォッチOSの「Android Wear」を販売するなど、インターネット業界では、IoT (Internet of Things)という、”インターネットと物” を繋ぐ分野に注目が集まっている。

そんな中、「落とし物が返って来る」という日本人のポスピタリティーをアイデアの源泉として、新しいプロダクトを開発している『落とし物ドットコム』。今回は、落とし物ドットコムの代表取締役でコワーキングスペースの運営を務めているの増木大己氏に、落とし物がなくなる時代が来る?未来への挑戦について話を伺った。

落し物ドットコムの設立の経緯

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増木 大己氏

会社設立以前は、落し物とは何も関係がない金融機関で働いていました。ただ、幼い頃からずっと自分でも会社をつくりたいと思っていて、仕事柄多くのベンチャー企業の経営陣と会う中で、少しずつその思いも高まっている状況でした。多くの人々に希望を与えるような、日本ならではのサービスをつくりたい。そんな思いを抱いて仕事をしている中で、ふと「落し物」というテーマに出会い、自分がかつてどこかに落した財布や携帯電話を涙目になりながら探し見つからなかったこと、それでも親切な誰かが届けてくれていて無事に手元に戻ってきたことを思い出しました。

直感的にこれだ!、という電撃が走りました。落し物、というのは、多くの人にとって非常に気が滅入る出来事です。財布や携帯はもちろんのこと、お気に入りの衣服、大切な書類、そういった物を落としてしまったとき、まるでその日が人生のドン底かと思われるような1日になります。ただ、日本では世界に誇るべき落し物を届けるという素敵な文化と警察の堅固なシステムがあり、多くの落し物がかえってきます。

しかしながら、残念なことにその仕組みだけで100%落し物についての悩みが解決するかというとそうではありません。そんなときに、新しいテクノロジーや仕組みを使って、この日本の元々ある素敵な仕組みを支援する、そして絶望の中にほんの一筋の光明を示してあげられるようなサービスがあったら、きっと役にたてるはずだ、そう思ったのです。

そして、次のようなミッションをつくりました。

「私達は人々の人生や生活に一筋の光明を投げかける存在を目指します。たとえ目の前にどんな困難が立ちはだかろうとも、私達は正しい倫理観を失わず一筋の光明を信じ、挑戦し続けます。」

この一筋の光明という言葉は江戸末期の儒学者であり、幕末の志士に大きな影響を与えた、佐藤一斎の「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ。只だ一燈を頼め。」という言葉を参考にしています。

世の中、特に日本というのは、新しいことや異質なことをするのに対して排他的になってしまうところがまだまだあります。何か新しいことに挑戦しようとするとき、誰にも認められず、誰の助けもなくひたすら目標に向かわなければならないときがあります。そんなときに、自分の中にある一灯、一筋の光明を信じて道なき道を突っ走っていける、そのような考えをもった人が増えていったら素敵だなぁ、と思い会社をつくりました。

MAMORIOの制作について

– 創るに至った経緯を教えてください

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http://otoshimono.com/
 

元々落し物ドットコムという紛失に関するポータルサイトを運営しており、そこで多くのものをなくして困っているユーザーの声を聞いてきました。落し物や忘れ物そして紛失でこまっている人たちに少しでも力になりたいと思い試行錯誤を繰り返す中で、例えばタグのようなものが物についていてそれを使ってよりスムーズに無くしたものを見つけることができないかと考え、QRコードを使ったリターンタグというプロダクトをつくりました。

そして落し物を無くすもっと革新的な方法はないかと模索する中で シンガポールで開発されているBluetooth Low Energyを使って、紛失を防止するPROTAG Eliteという製品の存在を知りました。この製品を何とか日本で販売したいと思い、日本での販売実現にむけてクラウドファンディングサイトで資金を募り、新聞にも掲載されるなど注目を集め日本でローカライズを実現させ販売を行いました。

製品の販売以降、大変多くの皆さんからこんな製品を待っていたと感謝の声をいただくことができましたが、その一方でユーザーの皆様から寄せられる改善点や新しいアイディア、このようなコンセプトの製品をもっと手軽に使いたいという声も同時に多くのユーザー様から寄せられました。

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http://mamorio.jp/

ローカライズによる言語の問題や製品の開発の要望をもとに今後の方向性について検討をすすめていく中で、自分たちが日本の皆様に本当に届けたいものを実現するためには、自分たちでまったくいちから全く新しい製品を作成し、皆様により良いサービスを届けるべきだという確信に至り、今回の構想を思いつきました。それがMAMORIOです。

リアルなプロダクトを製造する上で苦労した点⇒

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